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2024年に運べなくなる問題
2022.06.06BLOG
佐藤運輸倉庫株式会社の松沢でございます。
いつも本当にありがとうございます。
先日、新規でお取引を頂いたメーカー様から、「2024年問題って、一体なに?どんな対策をとればいいの?」というご質問を頂きました。とても重要な問題ですので、このブログでも紹介させて頂ければと思います。
2024年問題とは、簡単にご紹介すると以下のようになります。
(背景)
> 日本政府による働き方改革。労働時間をしっかり管理して、働きやすい国にしよう
> 物流業界は、他業界に比べて、労働時間がとても長い
> その理由もあって、ドライバーの担い手がどんどん減ってきている
> ドライバーがこれ以上不足すると、日本の物流に大混乱が生じる
(決定事項)
> 2024年4月1日から物流業界における労働時間をしっかり管理する
> 罰則付きの労働時間上限規制となる
ここまで読んでいただけると、なんだいいことじゃないかと思われるかもしれません。物流業界のとりわけドラックドライバーの労働時間をしっかり管理する事によって、これまで少なかった若い人や女性のトラックドライバーが増えて、日本の物流は安心じゃないかと思われるかもしれません。
確かにその通りですが、実際には、こうなる前にとても大きな混乱が生じます。
(発生する混乱)
> 今まで運べていたものが運べなくなる
これは、予想でも予測でもなく、確実に起こります。また、時期としては、2024年4月1日の約1年半前から、その数年先まで続きます。なぜか申しますと、この業界に携わっている人間としては、とてもいいにくい事なのですが、物流業界では、いわゆる多くの企業が「ブラック」であり、これまで労働時間というものを適切に管理してこなかった現実があります。理由は多くありますが、物流業界の中で、とりわけトラック運送業界については、ほとんどが中小企業・中小零細企業であり、労働時間の管理まで手が回っていません。そのため、この度の「罰則付き労働時間上限規制」により、多くのトラック運送会社は、労働時間を適切に管理する事となれば、今までの配送について大きな混乱が生じる事となります。具体的には、荷主様のこれまでの配送依頼については、これまでと同じようなルート、納期、運賃では、配送が実現しなくなります。運賃の上昇は確実となり、また労働時間の管理を適切に行えないトラック運送会社の多くは、会社を閉鎖したり、場合によっては倒産する事となります。そして、荷主であるメーカー様にとっては、文字通りに「今まで運べていたものが運べなくなる」事となります。
悲観的な事ばかり紹介させて頂きましたが、もちろん対策方法がございます。当社では、このような事態を予測して、2020年初頭から対策をして参りました。当社に物流を委託して頂いているメーカー様と一緒になって様々な対策を実施してきましたが、大きく分けて以下の4つが有効だという実績がとれました。
(2024年問題の対策)
> 配送ルートの見直し
> 既存取引運送会社と2024年問題対策を行う
> 2024年問題対策をしている運送会社を新規に開拓する
> DXの推進
この4つの対策とは、運送会社が実施する対策というよりも、「メーカー様と運送会社が一緒になって取り組んでいかなければならない」ものであります。
当社は「いかなる状況でも上下水道の支給を支え続けます」を企業ミッションとして掲げております。
全ての上下水道資材メーカー様が、2024年問題に対して、上記4つの対策を確実に行って頂ける事が、当社の目標となります。今週から順次、全国の上下水道資材メーカー様に、2024年問題に対して対策を実施されているかどうかのご案内を差し上げております。ご不明な点がございましたら、当社の専門スタッフが、事例紹介をもって具体的な対策方法について説明させて頂きますので、ご遠慮なくご連絡頂ければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。